リフォームをするときの色を決めるポイント
2月、3月はお子さんの進学や就職、ご家族の転勤などで部屋が空いたり、勉強部屋を増設したりと、お部屋のリフォームをされるお宅が多いのではないでしょうか。今回はリフォームをするときの色を決めるポイントです。
さて、前回登場した夏彦君の家でも、一人暮らしをしているお婆様が、夏彦君が独身時代に使っていた部屋に引越して来るため、お部屋をリフォームすることになりました。何か困っている様子なので、ちょっとのぞいてみましょう。
夏彦君のお母さんは、お婆様の家具の写真と壁紙の見本帳を並べて、どんな色合いにするかを考えています。
夏彦君の部屋は、腰の高さぐらいまでダークブラウンの板張りで、その上から天井まで白いクロスがはられています。若い夏彦君には、白い空間が広々として快適だったのですが、お婆様には白が、ちょっと冷たくて寂しそうに感じられるので、思い切って張り替えることにしました。
お婆様の家具は、深い茶色でアンティーク風の洋家具です。また、おじい様が愛用していた黒い革張りの肘掛け椅子とオットマンをとても大切にしていて、それに座ってテレビを見たり、刺繍をしたりするのが大好きです。
夏彦君のおかあさんは、そんなお婆様にゆったりと寛いで優しい気持ちで過ごせるような部屋にして差し上げたいと一生懸命考えて壁紙を選びました。

そして、リフォーム完了です。壁紙は温かみのある淡いクリーム色でつや消し、天井は地模様のあるやさしい白、天井と壁の境目にドアと同じような茶色の飾り淵を付けました。
ブラインドだった窓は、カーテンに変えました。春から夏は、オリーブグリーンで、サテンとマット織りのストライプ。秋から冬は、やさしいココアブラウンに渦巻き模様のふくれ織りにしました。深い茶色の家具や、黒い椅子とのコントラストもやわらぎ、やさしくて落ち着いた空間になりました。
この例のように、家具など既にあるものを使うことを条件に、部屋の内装を変えるときの計画段階でのポイントは、そこに置かれる、広い面積を占める家具のような、物の色合いをベースに、その部屋を使う方の好みや年齢、部屋での過ごし方、過ごす時間の長さなどを考えて、色彩の調和を中心に色選びをすると良いでしょう。
床・壁・天井・家具・カーテンなどの色彩と光が、その部屋の空気の色を作りますから、その色彩が不調和な環境で長く過ごすと、なんとなく居心地のよくない落ち着かない空間として感じられます。