自己表現としての色彩
以前はお気に入りだったピンクの服を、今は全く着なくなったり、最近なぜか赤いモノばかり買うようになってきた…など。人は、常にその日そのときの気持ちに響く色、心地よい色を求めています。
色彩が自分の気持ちの変化と結びついていることは、誰でも経験があることだと思います。ある特定の色が気になったり、好きだと感じるのは、私たちの心と身体がその色のエネルギーを必要としているからです。
洋服をきて自分を表現する「自己表現」としての色彩は、本能的な欲求なのかもしれません。無意識のうちに心と身体のバランスをとり、健康を維持しようとする生理的な欲求なのです。だから、体調によって好む色は当然変わります。
例えば自分を活性化させたい状態のときには、赤など暖色系がきれいに見えます。少し落ち着かせたほうがいいような状態のときには、自然と寒色系が欲しくなります。
医学的な研究でも、赤は交感神経を、青は副交感神経を刺激すること。また、暖色系の色は、血圧、脈拍、呼吸速度などを高め、寒色系は生理機能を鎮静させることが確認されています。眼から入ってくる色の刺激によって、情緒が動かされるのです。
ある特定の色を美しいとか、好きだと感じるのは、私たちの心身がそのとき、まさに、その色の波長を必要とし、同調しているということです。だから自分が求める気持ち、必要としているものは自ずと眼に入ってきます。